お知らせ内容

実施年月日 2019年12月15日 
障害者週間勉強会開催報告

障害者基本法が公布された12月3日から、障害者の日の12月9日までの一週間は「障害者週間」と定められています。例年、大阪府支部ではこの期間の前後に勉強会を開催しており、去年も12月15日(日)に勉強会を開催しました。当日は会場に溢れんばかりの31名もの方にご参加いただき、御礼申し上げます。
さて、近年我が国では地震や台風、大雨といった災害が相次いでいることから、大阪国際がんセンターWOCNの西野幸子先生をお招きし、「オストメイトの災害対策」というテーマでご講演をいただきました。
平時から装具の備蓄確保をし、いざというときに持ち出せるようにすることが最も大切ですが、外出先などで被災した場合も想定し、JSSCR(日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会)による一カ月分の装具無料提供について説明がありました。
このような緊急事態では、使い慣れた装具が支給されるとは限られません。
自身のストレスを軽減するためにも、避難所の救護班の方に対して、自分がふだんどのような装具(メーカーや型番)を使っているのかを伝えるということが大切ということでした。
また、装具メーカーの会員誌に掲載された特集記事「オストメイトが東日本大震災で何を学んだか」の中から、次のようなものが西野先生から紹介がありました。
・大勢の避難者の中で装具交換ができなかった(この方は車の中で交換したそうです)
・水が貴重なので、ウエットティッシュが必需品だった(アルコールを含まないタイプの物が、肌への刺激が少ないようです)
・避難所のトイレが混雑して困った(簡易トイレががあればストレスが軽減できたかも・・・)
・携帯電話で装具の写真を撮っておくと良いのでは(伝えるアイデアですね)
このように私たちが被災した場合にも役立つようなさまざまな「気づき」がありましたが、最も印象的だったのは「被災時に黙っていると支援が受けれられない」ということでした。
避難所などでは自ら行動し、「自分はストーマ保有者であること」「今自分は何に困っているのか」を伝えることが重要になりますので、万一みなさまが被災された場合には勇気をだして行動していただきたいと思います。